キミじゃなきゃ……。

そんなある日、
あたしはひとりで
近くのコンビニにアイスを買いに、出かけた。

ただ、なんとなく、
アイスが食べたかったから。


カラン♪という音がなって、店内に入ると
あたしは一直線に
アイスクリ-ムのコ-ナ-へ向かった。

そして、いつものソ-ダアイスを 手に取り、レジに向かった時だった。ぱっと雑誌コ-ナ-の方を見ると、見覚えのある人が少年マンガを立ち読みしていた。

男で、後ろ姿ではっきりは分からないけどどこかで見たことのある感じだった。

その瞬間、あたしはそれが誰なのか分かった。

「―佐藤亮……。」

甘い茶色のくせっ毛に
長い足は
明らかに彼だった。

彼はその声に振り返り、あたしの方をじっと
見つめる。

「……柊…さん??」

「……うん。そうだよ」

彼はしばらくあたしを
見つめて、
こっちに手招きをして、あたしを近くの公園まで連れて行った。

「久しぶりだね」

「そうだね……。」

「なんで学校休んでるの??もしかしてイジ……」

「違うよ!!」

彼の言葉をさえぎるようにあたしが声を上げる。
「じゃあ……どうして……??」

「そんな事知ってど-すんの?かわいそうだねって慰めてでもくれるの??バッカみたい」

「柊さん……」