キミじゃなきゃ……。

恋愛ごっこ

「愛理っ-……早く!!」

朝から聞こえる
お姉ちゃんの声に
眠たい目を擦りながら
ムクっと起き上がる。

うっすらと目を
開けるとお姉ちゃんは
まるでスタイリストの
ように、またたくさん化粧品を並べていた。

「遅い……。」

若干、不機嫌なお姉ちゃんに一言「お願いします……」とだけ言って、
あとはお姉ちゃんに任せる事にした。

メイク開始から
1時間ぐらいで
あたしは、生まれ変わった。

ボサボサの髪は
お姉ちゃんお得意の
乙女ちっくゆる巻きで♪
まつげも
ボリュ-ムのある
つけまつげ♪♪

唇には
薄いピンク色♪♪

「っ-……完璧♪」

そして、急いで
朝食を食べ、半年ぶりに学校へ向かう。

お母さんは
不思議そうな顔をして
あたしを送り出した。
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