キミじゃなきゃ……。
こんな自分が嫌だった。
こんな自分が大嫌いだった。

だから頑張って……。

亮の為に……

あたしは変わったんだよ??

でもね……
あなたへの思いは
あの日から
変わってないんだよ。

亮……。
あたし信じるから。

ふと窓の外を見ると
亮と美緒が言い合いを
していた。

あたしは窓に張り付いて一生懸命会話を聞こうとしたけどあたしの部屋は2階。

聞こえるはずもない。

あたしは
逃げてるの??

これは
美緒と亮だけの問題??

………違う…。
これはあたしと
美緒の問題だ……。

次の瞬間
あたしは部屋を
飛び出していた。

勢いよく、玄関のドアを開ける。

「柊さん……」

「愛理………」

「っ、あたし……美緒を裏切った……。それは本当にごめんなさい。でもあたしも亮が好きなんだよ!!だから…………」

「分かってたよ………。柊さんの気持ちも……亮の気持ちも……。でも……あたし……」

「あたし……。ずっと自分にウソついてたの…。だから自分の気持ちを素直に伝える美緒が羨ましかった…」

「ごめっ……なっ、さい……」

今にも泣きそうな美緒。
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