キミじゃなきゃ……。
でも……
しょうがない……。

あたしは渋々
眠たい手つきで
制服に着替え、
食パンを半分だけ食べ、学校へ向かった。


学校が近くなると
あたしはいつの間にか
早足になっていた。

まぁ、フツ-に遅刻は
勘弁だけどそれ以上に
大好きな人が学校で
待ってるから……。

そして校門に入ると同時にチャイムがなった。

「お-、柊ギリギリだぞぉ~」

な~んて
先生の話も
フツ-にスル-(笑)


まぁ、あたしは
それどころじゃないってかんじ??

まさに弾むあしどりで
すっぴんなのも忘れて
階段を駆け上がる。

―ガラン♪
いつも重たく感じていた教室のドアが
軽やかに開く。


「おはよう♪♪」

「おはよう!!」

そう返してくれたのは
美緒だ。

周りの子は
キョトンとした顔で
美緒を見ている。

「えっ、えっ??」

「美緒!?」



そんな友達の視線を
まったく無視して
美緒は席につく。

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