キミじゃなきゃ……。
「えっと、確か3Fにスパゲティ-のおいしいお店があったよっ☆よく雑誌にも載ってる有名なお店だよ~♪」

「へぇ-、そうなんだ」


「うん☆あたし一度行ってみたかったんだぁ~」

「そうなんだ…」

「うん、憧れってヤツ??ちょっと背伸び♪」


麻衣は
目を輝かせて
あたしに話し掛ける。


あたしも
雑誌に載るほど
おいしいんなら
一度食べてみたい。


あっ、あたし前に言ったけど、けっこ-流行に乗るタイプだからさっ♪
やっぱ、有名なら
食べてみたいよね♪♪


麻衣といろいろ
くだらない話を
している間に例の
スパゲティ-のお店に
ついた。


意外にも
待ち時間もなく
すぐに中に入れた。

あたしは
少しワクワクしながら
メニュ-を開く。


「うっわ-……結構するねぇ~……」

先にメニュ-を見た
麻衣が小さな声で言う。

そして
あたしもメニュ-を
よ~く見る。

【カルボナ-ラ ¥890円】


…………ちょっと
高くない??


あたし今月のお小遣
化粧品やら雑誌に
使っちゃったんだよね。

「あたし、カルボナ-ラにするからね♪」

突然麻衣が
言葉を発する。

えっ、食べるの??

あたしはてっきり
帰るんだと思ってた…。

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