キミじゃなきゃ……。
あ-あ……
オレは重たいあしどりで校門をくぐる。


「お-、亮!!」

下駄箱の近くで
ダチの智也が
オレの肩を叩く。

「お-よ…」

オレは気の乗らない
返事をする。

「何かあったのか??」

「嫌、別に…」


オレは智也に
嘘をついた。

「お前、時々何考えてるか分からないなぁ~」


智也が笑いながら
オレに言う。


「それよか智也、早く教室行くぞ!!」

「そ-だな☆」


「キャ-ッ♪智也く-ん!!今日もカッコいい-」

「お-、朝からお出迎えありがと~♪♪」


智也はもともと
顔がいいから
もちろん女の子にも
モテモテだ。

まぁ、そんな智也だからチャラいイメ-ジがあるけど、実ははしっかり者で、優しいヤツだ。


だからオレは
そんな智也とすぐに
仲良くなった。


「おはょ-☆」


「おっす☆」

「キャ-!!智也くぅ-ん?今日あゆみと遊んでよぉ~??ねっ?お願い♪」



「あ-、わりぃ…今日はちょっと用事があるんだよね。だからまた遊ぼうね~♪」

「キャ-ッ、また…また遊ぼうだって!!!じゃあ智也くん約束ね☆」


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