キミじゃなきゃ……。
それを見ていると
なんかオレまで
幸せな気分になれた。


「亮~クンッ♪♪」

「なななんだよ!!」

「う~わ…亮クン照れてる~☆可愛い~」


同じクラスの男子が
オレを茶化して笑う。

「ちげぇ~よ!!」

「そりゃ-あんなあっちい~告白されたんだもんなぁ~☆いいよなぁ~~しかも彼女ウチの学年1の美人だしなぁ~」

「由紀菜チャン俺なんてどう??こいつよか顔はいいと思うよ?しかもオレんちに嫁げば将来は安定だよ~」

何言ってんだよ…
このバカは………

呆れた表情で由紀菜を
見るととても困惑している様子だった。


オレは口パクで
「ゴメン」と言い

顔の前で
手を合わせた。

由紀菜は
それを見て頷いた。

伝わったみたいだ。

「アハハ♪」

廊下の端から端まで届きそうな大声で笑う
男子達。

オレはそいつらの
頭を叩いて回った。

「いってぇ~何すんだよ、亮~」

「近所迷惑なんだよ、バ-カ!!」

オレが
少し笑いながら言う。

「このやろ~お返しだ」

そいつがそう言って
オレの頭をグ-で殴る。

「ってぇ~(泣)」


……こんな毎日が
ずっと続けばいいのに…そう強く願っていた。

オヤジの転勤が
嘘だったらいいのに……
冗談だったら
いいのに………


何度もそう思った。

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