キミじゃなきゃ……。
オレはそう言うと
電話を切った。

なんだかすごく
救われた気がした。


「…亮、誰と話してたんだ??」

向かいに座っている
オヤジが不思議そうに
言う。

「………オレの…彼女」

オレは
ハニカミながら言った。
「お前、彼女いたのか?知らなかった…」

「うん、とっても可愛くて優しい彼女」

少しオヤジに
自慢するように言った。

オヤジは
笑って
「そうか、そうか」と
頷いていた。


「そろそろ行くか」

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