キミじゃなきゃ……。
オレは
ガチガチになりながらも教室に入った。

「キャ-!!」

教室に
入った瞬間に聞こえた
悲鳴に近い声に
オレは驚いた。

「自己紹介して…」

先生が
オレに小声で言う。


転校する前に
考えていた
天才的な
挨拶はもう緊張で
忘れてしまった

と、とにかく
アドリブでいこう……。
「え-…。愛知から来ました、佐藤亮といいます。えっと、よ…よろしく。」


自分でも
呆れる自己紹介だった。

これがオレの
新しい学校生活の
始まりだった。


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