キミじゃなきゃ……。
福原が
フフッと微かに
笑いながら言う。

「じゃあね☆亮♪♪」

福原は手をふりながら
ご機嫌に前の黒板の
近くにいる女子の塊の
もとに鼻歌を歌いながら帰って行った。

「あ-あ…アイツはいつもあ-やってたくさんの男を手に入れてたのか」
近くで見ていた
俊樹が呆れた様子で
オレに言う。

「オレ、さっきなんて言った?」

「いいよって……」

「マジかよ……」


自分で言っときながら
半分信じられなかった。

「お前バカだよ」

俊樹が
呆れた表情で
オレに言う。


たしかにバカだよ……
オレはバカだ…。
由紀菜に対しての
申し訳ない気持ちと
これで柊愛理を
守れると言う
嬉しい気持ちが
頭の中をよぎった。


「俊樹…オレ………」

「亮……まさかお前…柊のことが………??」


「……わからねぇ~…」
ただ
柊愛理の事は守りたい…
そう思ったんだ。
< 85 / 98 >

この作品をシェア

pagetop