キミじゃなきゃ……。
「………亮…起きろ」

オヤジの声で
目を覚ます。

あのまま
寝てしまったのか……。

「っはぁ~……」

大きなため息をして
学ランを着る。

「亮、新しい学校はどうだ??楽しいか?」

最近異様に
聞いてくる台詞。

ため息ばかりのオレに
きっと心配してくれて
いるんだろう。


「得に何もないよ」

「それならいいけど…」

オヤジは
コ-ヒ-をすすりながら
新聞を広げた。


「それじゃあ行ってくる……」


「おぉ…気をつけろよ」

オレはそれだけ言うと
学校へ向かった。

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