キミじゃなきゃ……。
「あんれ~?俊樹君どうしちゃったのかなぁ~?ねぇ、亮?」


「………そうだな」

わざとか
鈍感なのか
不思議そうな顔をする
福原。

「ちゃんと彼氏になってくんなきゃ困るよ~」

「ふざけんな!!」


「何?あたしに逆らうの??でもあたしに逆らえるかなぁ~??」

福原が
また悪魔のような
笑みを見せる。


「おぉ~!福原、また新しい男捕まえたのかぁ?本当いい加減にしないと殺されるぞ~」

高校生らしき
ブレザ-を着た男が
福原に話しかけている。

「どうして………?」

「まぁまぁ、彼氏クンもご苦労なこと」

「っ………」

「本当お前は魔性な女だよなぁ~」

「あんたには関係ないじゃん」


福原がなぜか
悲しそうな顔をする。

さっきまでの
強引で強そうな
面影はどこにもない。


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