君に届け ..
「ハァーーー」
長い、ながぁい溜息を吐いた。
だって、そりゃぁ憂鬱にもなるよ。
いきなりあんなこと言われたらさ。
すると私の部屋でゲームをしていたお兄ちゃんが私の方を向いた。
「どうしたんだ? んな長げぇ溜息して」
「んー……? なんかさ、新しいパパとかと仲良くやってけるのかなぁとか思っちゃって」
するとお兄ちゃんは私の頭をポンポンと優しく撫でた。
「大丈夫。茉空ならさ」
「…………ん」
お兄ちゃんはゲームの電源を落とし、攻略本を手に私のベットへと行き、寝そべった。
うん。でもまぁ、大丈夫だよね。
ふつーにふつーに。
お兄ちゃんだっているんだしっ♪
そう思いながら私は自分に言い聞かせていた。
その時。
お兄ちゃんは私のその思いを打ち砕くような一言を言った。
「お前もいい加減俺から離れねぇとだしなぁー。俺、後もう少しで北海道行っちゃうんだし」
…………えぇぇぇぇぇ!?