スイーツな恋
第一章 恋のはじまり
わたしの上に土がかけられていく…!
やがて、わたしの上を土がすべて覆ってしまって何も見えなくなった。
照らすものは何もない。
深い森の中、地べたに掘った穴に仰向きの状態で埋められてしまったのだ。
どうして、こんなことになったのか。
わたしは、過去の記憶の糸をたどっていく。
第一章 恋のはじまり
よく、その瞬間を体中に電撃が走ったと、そう表現することがある。
わたしにもその時が来た!
恋をしたのだ!
校舎の非常階段の最上階で
空を仰ぎながら彼がタバコの煙をくゆらせていた。
金髪に染めた髪に
他をよせつけないワイルドで切れ長な瞳に私は吸い込まれた。
ふいに彼が振り向いた。
わたしと彼の視線がぶつかった!!
わたしはあわててその場を走り去った。
★★★
「ああ、あいつね。あいつは泉翔馬。札付きの不良よ。
陽菜、知らないの?」
親友でしっかりものの塔子ちゃんが言う。
わたしは教室に帰ると彼のことを塔子ちゃんに聞いてみたのだ。
ちなみに陽菜というのは、わたしの名前だ。
フルネームで池上陽菜という。
「陽菜、泉にはかかわっちゃ駄目だからね。
あんたは、ぼーとしたところがあるから。
変な男にひっかからないか、心配なのよね。」
その塔子ちゃんのぼやきをわたしはうわの空だった。
そうか、泉 翔馬 ていうのか。
彼の名を何度も繰り返し、脳裏に焼き付けた。
その日から寝ても醒めても翔馬の顔が浮かぶ。
翔馬と目があった瞬間が頭の中で何度もDVDのように再生される。
勉強を何をするのにも手につかない。
心ここにあらずだ。
日々、彼に会いたいという気持ちがましていく。
抑えられなくなった思いはあふれ出て
気づくと校舎の非常階段の下に来ていた。
やがて、わたしの上を土がすべて覆ってしまって何も見えなくなった。
照らすものは何もない。
深い森の中、地べたに掘った穴に仰向きの状態で埋められてしまったのだ。
どうして、こんなことになったのか。
わたしは、過去の記憶の糸をたどっていく。
第一章 恋のはじまり
よく、その瞬間を体中に電撃が走ったと、そう表現することがある。
わたしにもその時が来た!
恋をしたのだ!
校舎の非常階段の最上階で
空を仰ぎながら彼がタバコの煙をくゆらせていた。
金髪に染めた髪に
他をよせつけないワイルドで切れ長な瞳に私は吸い込まれた。
ふいに彼が振り向いた。
わたしと彼の視線がぶつかった!!
わたしはあわててその場を走り去った。
★★★
「ああ、あいつね。あいつは泉翔馬。札付きの不良よ。
陽菜、知らないの?」
親友でしっかりものの塔子ちゃんが言う。
わたしは教室に帰ると彼のことを塔子ちゃんに聞いてみたのだ。
ちなみに陽菜というのは、わたしの名前だ。
フルネームで池上陽菜という。
「陽菜、泉にはかかわっちゃ駄目だからね。
あんたは、ぼーとしたところがあるから。
変な男にひっかからないか、心配なのよね。」
その塔子ちゃんのぼやきをわたしはうわの空だった。
そうか、泉 翔馬 ていうのか。
彼の名を何度も繰り返し、脳裏に焼き付けた。
その日から寝ても醒めても翔馬の顔が浮かぶ。
翔馬と目があった瞬間が頭の中で何度もDVDのように再生される。
勉強を何をするのにも手につかない。
心ここにあらずだ。
日々、彼に会いたいという気持ちがましていく。
抑えられなくなった思いはあふれ出て
気づくと校舎の非常階段の下に来ていた。