スイーツな恋
残されたわたしたちはしばらくだまりこんでで、気まずいムードが流れていたけど、
私は意を決して話し始める。

「翔馬…わたし、わたしね…」

翔馬がさえぎって言う。

「その前にあやまらせてくれ。ミカのことでお前にひどいことした」
「なんかな。お前も他の奴らと同じように、ミカと俺のことレッテルはってみるのかなって思ったら、信じていた分、裏切られて気がして、ついカッとなってしまった。」

「あの後、お前、学校に来なくなるし、ずっと気になっていたんだ。悪かった。ごめんな」

「私の方こそ、翔馬の友達を悪く言ってごめんなさい。」

「ねえ、覚えてる?ここ、初デートした場所だよ」
「そうだっけ?」

「おいしいもの食べて、翔馬、自分のこといろいろ話してくれた。
すごく嬉しかったの」

「確か、ああいうのスイーツっていうんだっけ、食べるか?おごるよ」

「うん。ごちになります」

注文して出されたスイーツをおいしそうにほおばる。

「本当、お前はおいしそうに食うな」
翔馬が微笑んだ。

幸せだった。過去も未来も忘れて、この二人の時間がいつまでも続けばいいと願った。
でも、お腹のなかの子供が、そう許さなかった。

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