one.real
あの頃。
ガキだった俺はアイツらの出した答えに疑問だらけだった。
でも二人に『なんで?』とは言えなかった。
そんなの、きっと一番知りたいのは誰より二人だったと思うから。
なんでお互いを選べないんだって、こんなに好きなのになんでって、
傷ついていたから。
だけど今は。
どこまでも夢に貪欲で、どこまでも相手を強く想うアイツらに、
答えはひとつしか無かったんじゃないかって。
そう思うんだ。
『潤、こっち来い』
いつも碧杜と来る店。
ドアを開け、バーカンに視線をやると、
予想通りの金髪が俺を呼んだ。