one.real
予定より延びたインタビュー。
マネージャーの車に乗り込んで携帯で電話をかける。
《もしもし、碧杜?》
『悪い、今終わった』
《いーよ、したら俺先店行っとくわ》
『なるべく急ぐから』
前に会ったのいつだっけ?…確か仕事入ってて二時間も会えなかった…もう1ヶ月前か。
この1ヶ月映画の特集で雑誌や特番、試写会の準備とか仕事が山積みだった。
電話を切り、背もたれに寄りかかると運転席から声がかかる。
『急いだ方がいい?』
『道、混んでます?』
『いつものとこでしょ?抜け道あるけど多分30分くらいかなぁ…潤君は拾わなくていい?』