one.real
『外見は〜、あっ髪が伸びたな』
『髪?』
『胸の下位まであるんじゃね?なんか大人っぽくなった、更に』
『へぇ』
『身長は…伸びてねぇな』
『元から高いしね』
目を閉じたまま潤の声を聞く。会ってもないのに何でか瞼の裏にその憂水が映って、少し笑む。
だけど。
その憂水は俺を見てない。
『まぁな、あとは…』
なんか、わかる。
居るんだろ、その憂水の前に。視線の先に。
『彼氏がいる、一つ下に』
俺じゃない、誰かが。