one.real
憂水
私が求めていたものとは違う…だけど理想そのもの。
理想そのものだけど…思い描いていたものとは違う。
“理想”が、必ずしも求めるものだとは、私は言い切れないよ。
『何でこーなんの?』
『そーゆーものだから』
『いや、意味分かんない!理解不能だよ』
『そうなる意味なんてわかんなくていいから、そんなの誰も笑(えみ)に求めないから』
あ"ー、とか、ぎー、とか奇声を発してプリントに向き合う友達に少し呆れてしまう。
なんでかな、他の教科はそこまで悪くはないのに。
放課後。
友達の課題に付き合う私は教室の窓からグラウンドを覗く。