one.real
アスリートって…。しかもその喋り方は何なのよ。
『笑、アンタねぇ』
苦笑する私を余所に、爽やかさを持続する絋哉はクスクス笑ってちゃんと返事をする。
『すみません、度が過ぎないよう気をつけます』
『んん、よろしいー』
だから何キャラなの、と突っ込む私に見向きもせずカバンから何か取り出す笑。
『やーっと読めるー』
どうぞ、とさり気なく席を譲った絋哉に変わり、私の目の前に笑がかける。
『絋に絡まずさっさと読んでたらもう何ページも読めたけどね』
『はい、憂水うるさーい』
色ぼけは黙ってー、と棒読みの笑の後ろから絋哉が興味深そうに覗き込む。