one.real
いつでもいいよ、DVDならすぐ観れるし、と笑う絋哉に私も笑顔を返して、
『ねぇ絋、私映画はさっきのSFがいいな』
『なに、そんなに疑ってるの?』
『え?』
『はいはい、ちゃんと寝ないように気をつけます』
『や、違っ…、』
『憂水は厳しいよねー』
『違う、そんな意味じゃないってば!』
純粋にそれが観たいの!と続ける私に
分かってるよ、と絋哉が私の髪を撫でる。
視線を合わせればそのまま絋哉が近づいてきて。
降ろした瞼の裏。
映るのは、絋哉じゃない。
軽く唇を合わせた後、微笑む絋哉は頬にもキスをした。
きつく目を閉じて、絋哉とキスをする私は、やっぱり欲張りなの?