one.real

憂水


その日は天気も悪くて、
気分もなんだか冴えなくて。


なんだか感覚的に、嫌な予感はしてたの。



やっぱり、あんまり欲張りだと神様は罰を考えるのかな?






「憂水、ここもダメみたい」


日曜の午後。天気は雨。

ぐずついた天気のせいか薄暗いホールで、紘哉は眉を下げて帰ってきた。


「そっか、仕方ないね。昨日始まったばかりだし」

「雨じゃなかったらなぁ、満席とかツイテないね」

「だね」
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