左手の約束

《楓side》



“おはよう”

“元気?”

“いー天気だな”


………うーん。



いざ、話しかけるとなると


なんて言えばいい?



あれだけ避けられてたから

偶然に出逢う事すら難しい。



それに


いまさら声をかけたって

答えてくれるとも限らない。



―――怖い。


小さな頃の記憶が蘇る。




ほらまた


暗い自分。




踏み出すって決めただろ?







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