左手の約束
好き
「藤沢さん。
…ちょっといい?」
この間、あたしを呼び出した子達が話しかけて来た。
「ちょっと!
志保子呼び出して何するつもり!?」
隣にいた麻美が声をあげる。
「藤沢さんと話がしたいの」
この間と雰囲気が違う。
なんだか思い詰めてる顔…?
「四人も五人も寄ってたかって…
あんた達一人で行動出来ないわけ!?」
「麻美…」
女の子達が少したじろぐ。
「…あたしが
藤沢さんと話したいの」
さっき思い詰めた顔をしていた一人の女の子が口を開いた。
「…解った」
「志保子っ」
「大丈夫だよ」
あたしはニコッと笑って立ち上がった。