左手の約束


自然と涙が溢れて来る。


「また泣いた…(笑)」



あ……

駄目だ。


あたしはゴシゴシ目を擦る。


「あたし…楓くんを笑顔に出来てる……?」


そうだったらこんなに嬉しい事はない。


「うん。


…志保。

また…俺の傍にいて?」




「いいの……?

あたし…楓くんの隣にいても……」


「ずっといてほしい」



その言葉にあたしは思いっきり頷いた。



「あたし…
楓くんが好き………」




あたしが



一番伝えたかった事――……












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