左手の約束
左手の約束
それから
一年が過ぎようとしてた。
「志保子〜」
「あ、麻美」
麻美がパタパタと走って来た。
「あれ?
楓くんは?」
「あ〜バスケ部行ってる。
また助っ人だって(笑)」
「相変わらずだねぇ」
「でも楽しそうだよ」
「ふぅん」
何?
なんか麻美ニヤニヤ笑ってるし…
「志保子、幸せ?」
「うん」
幸せだよ。
楓くんも同じ気持ちでいてくれるかな…
「なぁに?今更〜!
あったり前じゃない。
あの楓くんを見てたらねぇ」
「えっ」
「照れない照れない」
もう、その笑い方ブキミだって…