左手の約束


見上げると


楓くんが笑ってて


あたしも笑顔で。



こんな毎日がずっと続くといいな…


こうして


楓くんと同じ時を過ごして行きたい。



「あ!楓くん!」


あたしはゴソゴソと鞄から小さな箱を取り出した。



「お誕生日おめでとう」



「俺に?」


「うん。開けてみて?」



色々迷った末に決めたプレゼント。



「時計だ」


「なんか、キザっぽいけど…
これからも同じ時間を過ごそうねって想いを込めて」



「ありがとう。
すげぇ気に入った」


すぐに腕に付けてあたしに見せてくれた。










< 144 / 148 >

この作品をシェア

pagetop