左手の約束
見上げると
楓くんが笑ってて
あたしも笑顔で。
こんな毎日がずっと続くといいな…
こうして
楓くんと同じ時を過ごして行きたい。
「あ!楓くん!」
あたしはゴソゴソと鞄から小さな箱を取り出した。
「お誕生日おめでとう」
「俺に?」
「うん。開けてみて?」
色々迷った末に決めたプレゼント。
「時計だ」
「なんか、キザっぽいけど…
これからも同じ時間を過ごそうねって想いを込めて」
「ありがとう。
すげぇ気に入った」
すぐに腕に付けてあたしに見せてくれた。