左手の約束
〜〜♪♪♪
軽快な音楽が響き渡る。
そう言えばカラオケなんていつぶりだろう?
ボウリングも。
普通、なんだよね、これが。
あたしっていつも何してたっけ…?
考えてみたら何もない。
はは…
自分自身に苦笑い。
あたしはアイスティーを一口飲んで、ソファーにもたれた。
「ね、志保子ちゃんって彼氏いんの?」
突然、向かいにいたはずの男の子が隣に座った。
確か…東くんだっけ?
「いないけど…」
「うっそ!?マジで?
めっちゃかわいいのに〜」
「はは…」
軽い……
「本当だって!!」
「そんな事言われた事ないし」
ちょっと…苦手かも…
そう言えば、さっきからなにかとジロジロ見られてたような…
気にしないようにしてたのに。
あたしは愛想笑いをして席を立った。