左手の約束
今日、あたし達は珍しく図書館なんかに来ちゃってたりして。
「あ〜彼女って誰なんだろ」
眉間にシワをよせて考えてる。
「麻美…」
テスト前だから一緒に勉強しようって自分から言ったくせに…
「勉強しないなら帰るよ?」
「ごめんって!
…でも気になるでしょ?
楓くんの彼女の事」
「……気になんない」
「うっそだぁ〜」
「うるさいよ?麻美」
「あ……」
ヤバイって顔をして慌てて口を押さえる。
…もう遅いから(笑)
そりゃあね?
彼女の存在が気にならない訳はないけど
今のあたしにどうしろって言うの?
……それに
彼女って事は
楓くんの選んだ人って事だしさ…
「やっぱ前の学校かなぁ…
て事は遠距離?」