左手の約束


今日、あたし達は珍しく図書館なんかに来ちゃってたりして。



「あ〜彼女って誰なんだろ」


眉間にシワをよせて考えてる。


「麻美…」


テスト前だから一緒に勉強しようって自分から言ったくせに…


「勉強しないなら帰るよ?」



「ごめんって!
…でも気になるでしょ?
楓くんの彼女の事」



「……気になんない」


「うっそだぁ〜」


「うるさいよ?麻美」


「あ……」


ヤバイって顔をして慌てて口を押さえる。


…もう遅いから(笑)




そりゃあね?

彼女の存在が気にならない訳はないけど

今のあたしにどうしろって言うの?



……それに


彼女って事は
楓くんの選んだ人って事だしさ…


「やっぱ前の学校かなぁ…
て事は遠距離?」






< 36 / 148 >

この作品をシェア

pagetop