左手の約束
『……であるからして〜』
かれこれもう30分、学年主任の先生がステージに立って話をしてる。
「長い…よく毎度毎度あんなに長く話せるよね…」
隣で麻美が文句を言ってる(笑)
以前はこんなに頻繁に集会なんかなくて、いつも連絡事項がほとんどだった。
学年主任が代わってから今の様になって。
「あーもぉヤダ
早く終われー」
周りからも小声で文句が跳んでる。
……ヤバイ
そろそろあたしも限界かも…
立ちっぱなしで話を聞いてるのが辛い。
きっと最近よく眠れない日が続いてたせいかも…
あたしは倒れないように足に力を入れて深呼吸をした。
『……はしっかりと勉学に励んでいただきたい。
以上!
では解散』
どうやら終わったみたい。
その言葉に一気に会場から人が出て行こうと動き出す。