左手の約束


「やっと終わったぁ〜
行こ?
……志保子??」


「ん…」


返事をしたものの、体が言う事をきかない。


「ちょっと、顔真っ青だよ!?」


麻美があたしの顔をのぞき込む。


後ろからどんどん人が移動して来る。

早く移動しないと…


「ごめん、大丈夫…(笑)」


何とか足を踏み出した瞬間



目の前が


真っ暗になった。



「きゃー!!
志保子っっ!!!」


麻美の叫び声が聞こえる。



あたしはその場に倒れ込んだ。







「志保………っ!!!」





え…………?



この

声は…………?







薄れていく意識の中


聞こえた声。



これは



幻……………?







あたしの意識はそこで


途切れた……………












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