左手の約束


「ん……」


パチッ


気付いたらあたしはベッドの上にいた。


引かれたカーテンの隙間から西日が射す。


起き上がってももう目眩はしなかった。


シャッ


「あ、志保子っ。
もう大丈夫なの??」


「麻美、ごめんね」


「もーびっくりしたよぉ…」



どうやらあたしは貧血をおこしたみたいで。


「帰れそう?」


「うん。もう大丈夫」


先生に挨拶をして保健室を出た。



「いつか倒れるんじゃないかと思ってたけど…

やっぱりまだよく寝られないの?」


「んーそうなんだよね…」


最近特に酷いのは確かで。


薬を飲むと次の日頭痛が酷いから嫌なんだよね…







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