左手の約束


「そんなに睨まないでよ…(笑)」


少し淋しそうに笑う東くん。


だって…


「ごめんっ!!!」


「え………?」


突然、東くんがあたしに頭を下げた。


「この間の事…
謝りに来たんだ。

…俺フラれたばっかでさ。
なんかむしゃくしゃしてて。
あの時の俺最低だった」


あたしは突然の東くんの言葉に何も言えなくて…


「いまさらだけど…
でも志保子ちゃんの事が気になったのは本当なんだ。
フラれたばっかのくせに何言ってんだって思うよな(笑)」


「そんな…こと…」







< 80 / 148 >

この作品をシェア

pagetop