左手の約束
「志保子ちゃん!」
今日も、校門を出た所で呼び止められた。
「…………ハァ」
どうしてまたいるの…?
「一緒に帰ろ〜?」
「東くん…
あたし言ったよね?」
「あ、駅前のケーキ屋行った事ある??」
やだもう…
「東くん!」
「…友達としてでいーからさ。
気楽に考えてよ」
「そんな…」
「女友達とでも思ってよ?」
そう言ってひらひらと手を振った。
女友達って…
「ふ…(笑)
見えないよ〜」
「あ、やっと笑った!」
あ…
「はぁ…
解った…
けど一緒には帰んない」
「えぇえー……っ」