左手の約束
体育館で志保が倒れた事件からしばらく経って
俺らの噂も少し減って来た頃…
俺はいつもの様に帰ろうと学校を出た。
………?
アイツ…?
この学校のじゃない制服姿の男が校門近くで立っていた。
確か…あの時の……
志保に絡んでたヤツだ。
なんでここにいるんだ…?
少し嫌な予感がする。
俺はしばらく様子を見ていた。
…何やってんだ俺は…
そう思いながらも帰る事が出来なくて。
「志保子ちゃん!!」
思っていた通り、その男が校門を出た志保に声をかけた。