私の中の眠れるワタシ
蜜と、「秘密」
今日も良く晴れていた。
朝から天気を気にかける余裕が生まれたのは、久しぶりのような気がした。
昨日、書きかけた手紙は、
「助けて下さい。先生にしか、私を助けられません。」
から始まる、なんとも暗い内容だった。
普段の、しっかり者の自分が、こんなに乱れるなんて……
そんな同情を誘う、下手な芝居のような文句。
私のこういう『ずるさ』が、ワタシをダメにするんだ。
身体に受けた傷は、痛い。でも私は誰にもそれを言えないでいる。
どうして母に、素直に、イタイからやめてと、言えないのか。
同じように、先生にも、なぜ美月の事を素直に聞けないの?
自分で、一体何が本当の自分なのか、わからなくなる。
頑張り屋のイイ子である私。
親が恐くて、何も言えず床にうずくまる私。
友情ごっこを楽しむ私。
ただ、恋に焦がれる私。
そして。
私を見つめる、私。