私の中の眠れるワタシ

どれも全て、自分なのだけど。

嫌いな自分は誰が造ったんだろう?


−−誰って、私しかいないじゃない。


私は、高い空を見上げた。

夏が終わったら、先生に伝えよう。
ただ、私は先生が好きだった。それだけの事。

続きなんて、ない。

私は美月とは違う。
ただの子供だし、勉強が大好きな生徒。
テニスも、大好き。

先生と、その先なんて、欲しくない。

期待したくない。

それに、もし本当に夢の中のような事が起こったら?

やっぱりコワイかもしれないんだもの。


なんだか少し、無邪気になれた。
勉強にも、気合いが入った。
今日は真剣に交換日記も書くぞ!

いい日になりそうな予感がした。


−−部活では、サナミがいつも通り、サーブ練習をしている。

彼女はいくつかのサーブを上手く使いこなした。
変化球が得意で、部内にもそのレシーブを返せるのは、いつも一緒に練習してる、私くらい。



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