私の中の眠れるワタシ
……ここから先は、夢か現実か、正直わからない。
母は父に電話をして、颯生にかわった。
颯生は、父に状況説明を求められ、簡単に説明した後、すり替えるように今後どのようにしたら良いか、意見を仰いでいた。
父からは、
「君が見ていながら、一緒にいてあげながら、こうなったのだ」
という、一語一句をかみしめるようにゆっくりと伝えられた言葉を最後に、電話がきれた。
それは、怒りでもなく、声を荒げて責めるのとも、違う。
ただ、静かに、現実を言ったまでだというような冷たい響きだった。
電話が切れた後、場をとりなすような無意味な会話は一切されず、沈黙が訪れた。
この先は、本当に意識が途切れている。