私の中の眠れるワタシ
それにしても、今日は長い。
痛みには、麻痺してくるが、ワタシはすぐ、明日の事が気になってしまう。
痣が見えるところに残ったら、学校を休みにされてしまう。
ちょっとくらいなら、なんとか隠して行けるけど。今日はもしかしたら、もう駄目かもしれない。
母は疲れて、息が荒かった。そろそろ、終わるだろう。
時計は、一時をまわっていた。
二階に上がって、真也の部屋の前を通り過ぎる。
ドアが開いて、
「ねーちゃん、ごめん。」
と聞こえたが、ワタシは振り返る元気はなかった。
−−ダレノ、セイ?
ダレノセイデモ、ナイ?
ソンナハズ、ナイ。
悔しい。悔しさが込み上げてきて、止まらない。
ワタシは、なにも、ない。
今日はもうずっと、逃げる場所はなかった。
身体が、薄くペラペラになって、布団の上にゴミのように、広がった。
ワタシの、墓場。
さっきまでの事は、嘘のように、安らかだ。
このまま、自分で自分に土をかけて、埋葬してしまおう。