私の中の眠れるワタシ

復讐

朝になっても、節々が痛んだ。

でも、幸運だったのは、もう長袖の時期であることと、顔には、ケガをしなかったことだ。

ワタシは学校に向かう準備をした。



真也は、ワタシを見てももう声をかけなかった。

朝ごはんは、いつも食べない。たまに母の機嫌がいいと、用意してある時もあったが、無理して食べていくと、必ず学校でお腹が痛くなった。

保健室で、その事を告げると、精神的なものも関係しているかもしれないと言われ。

それからは、保健室にも行かなくなった。



今朝は朝ごはんを食べていないのに、お腹が痛くなった。

一時間目の授業で、ワタシはうずくまり、脂汗を流した。

おでこが冷たい。
我慢の限界だ。

ワタシは先生に体調が悪いと告げると、教室をそっと後にした。

向かう先は…保健室ではない。


不思議な事に、教室を出た途端、腹痛は治まってしまう。



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