私の中の眠れるワタシ
−−ウエディングドレスを着た後ろ姿が、満月に照らされたバージンロードを歩いて行く。
ワタシがその背中を追い掛けても。
もう、彼女の胸に咲く、赤い華を見つけることはないだろう。
彼女はブーケを天に向かって放つ。
受け取る者は、誰もいない。
それなのに。
−−ワタシはそれを必死で受け取ろうと手を伸ばし……
−−私は、泣きながら、彼女の身体に、ライスシャワーを浴びせるのだ。
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