私の中の眠れるワタシ
三宅ちゃんはため息をついて、
「酒癖悪い奴は、うちから追い出すぞ!!とにかく、寝る寝る!明日も授業あるんだから。」
と、話を切り上げようとする。
「つまんなーい。いいじゃん、二人だけなんだから。教えてよ。」
聞こえないフリをしながら、一生懸命布団をひいている三宅ちゃんの背中に、おぶさって聞いた。
「ちょ、ちょっとやめろよ……」
慌てて払いのけるが、真顔になっている。
「あわてちゃって、カワイイ〜!ドキドキしちゃったぁ??」
そう言いながら私は、今ひいてもらった布団に仰向けに寝転がる。
「ね、もう電気消してよ。アタマいたい。」
顔面に降り注ぐ、部屋の明かりが眩しくて、目を閉じながら言う。
「……あ、あぁ。そうだな。ちゃんと寝ろよ。」
電気が消された。
部屋は、真っ暗になった。
暗い部屋の中で、なにやらガサゴソと着替えの音がする。
「カワイイ〜!ちゃんとパジャマに、着がえるんだ。」
「当たり前だろ。服で寝るかよ。てか、見んなよなぁ〜!」
いちいち反応するところが、からかいガイがあって面白い。