私の中の眠れるワタシ

ベットに入ろうとした三宅ちゃんに、私はしつこく話しかけた。

「ねー、ねー、一人エッチとか、するのぉ?」

「ばーか!しねーよ!」

「嘘だぁ〜。性欲薄いほうなの?」

「そういうわけじゃ、ないけど……。」


私は、パチリと自分の中で、ワタシに切り替わるスイッチの音を聞いた。


「ね、じゃ、手伝ってあげようか。」

「お、お前それどう意味?わかって言ってる?」

三宅ちゃんは、布団の中で硬直しているようだった。

「うん。わかってるよ。三宅ちゃん、もしかして童貞?」

「そんなわけ、ねーだろ!あの、でも、ち、ちょっ……」


まだ話している途中で、ワタシは三宅ちゃんの寝ているベットに滑り込む。

「やばいって。ホントに……。笑えないから…。」

ワタシは、いたずらに微笑んだ。

「ワタシには、そういう魅力が、ないの?」

「そ、そんな事は、ないです。」

三宅ちゃんの荒い呼吸が、顔を寄せたワタシの耳のそばまで近付く。



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