私の中の眠れるワタシ
きっかけがあれば、ワタシ達は入れ代わってしまう。
ずっと、『私』でいられたのに。
こうしてしまったのもまた『私』だという事は、疑いようもない現実だった。
私の。
選択が、経験が、過去が、思い出が。
『ワタシ』になっている時間をよりはっきり、長く続くように変化させていったのだ。
でも、まだ、誰かのせいにしたい自分もいる。
原因は親のせいだ、家庭環境だったと思いたい自分も、少なからずいる。
ワタシはそんな汚い自分が、うとましかった。
元々は、『私』しかいなかったはず。
それなのに『ワタシ』がいる理由。
−−−答えは。
私しか。
知らない。