私の中の眠れるワタシ

そして、そのチャンスは巡る。


一番、練習期間も長くとれる大会にソウタと組む事になった。

ここで、成績を残したい……!



彼は気難しいところがあったが、部活に対して誰よりも熱かった。

上達する事、そしてその姿を後輩達に見せていく事。
それこそが、強い部活を作ると言って、誰よりも練習していた。

私も練習大好き人間だったので、彼と二人、部活を休む事もなく、ひたすら練習を続ける。

汗だくになって踊り狂う二人を、三宅ちゃんはいつも遠くから見ていた。


「最近、ちょっと練習しすぎなんじゃないの?楽しそうに見えないよ。」

三宅ちゃんと二人になると、必ずその話になる。

「そう?楽しいけど?そりゃまあ、真剣にやってるから、ぶつかる事もあるけど、より良くなる為に、だからね。」



もう、この話、やめてよ……


三宅ちゃんの、ヤキモチの裏返しなのは、よくわかっていた。



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