私の中の眠れるワタシ
ワタシは、ダンスの時と全く違うようにして指をからめた。
自分から取引を持ち出したクセに、ソウタはホテルに着くまでの間中ソワソワした。
「どうしたのさ。いつもと違うじゃない。」
「なんていうか、展開が早くて……」
「付き合うって、まさか一緒に買い物行こうとか、そんなことじゃないでしょ?それなら内緒にしなくたって別にいいんだし。」
「そうだけど……、ハハ、ハハハ。」
「意外と、ウブなの?」
馬鹿にするように言って笑うと、
「お前……その言葉、後悔させてやるぜ。」
と、いつもの強気なソウタに戻った。
そしてたしかに、後悔する事になる。