私の中の眠れるワタシ
部活に顔を出すと、ソウタも必ずいた。
私達は、先日の大会から後、他の誰とカップルを組んでも、たいした成績が残らない。
技術の問題では、ないのだろう。
私もソウタも、今の相手と深く繋がり合う事を避けていた。
そして、私はソウタも避けている。
ソウタからのメールの数は減らない。
私の事で、夜も眠れない事、今の彼女をもう愛していない事、そして彼女とはとうとう別れた事… …
メールを開けるのが恐ろしい。
彼の視線もまた、常に私に降り注がれ続けた。
ホールの対角線上で、イチヤとソウタが向かい合う。
もしかして、もうイチヤも確信を持っているのかもしれない。
私に尋ねる事はしない代わりに、オレだけを好きだと言って欲しいと、毎晩私を押し倒した。
『身体を捧げるだけでは、ダメなの。何かを受け取らないことには。』
昔、美月が教えてくれた。随分時間がかかったけど、今になってやっと、彼らを見てわかった。