私の中の眠れるワタシ
「セツナさん、私好きな人がいるんです。」
ある日、お茶に誘ってこう言った。
「えー!蜜に??なにそれー!!」
彼女は無理に聞き出したりしない。
誰にしておこう…誰でもいいんだけど。
とりあえず、おもしろそうな事になりそうな、セツナさんのパートナーの名前を出した。
きっと協力してくれる上、私にいろいろアドバイスをくれたり、彼女と連絡をとる機会が増えても、不自然はない。
「マジ…。ちょっと意外だな。蜜のタイプなんだ…。」
あまりの突然の告白に、度肝をぬかれたようだった。
私は、セツナさんにたいする思いを、そのまま谷田さんにあてはめて話す。
「はじめはただ、上手だなぁって。どうしてあんなに上手なのかなぁって。そしたら……」
セツナさんは、ごくりと息を飲む。
「だんだん、ダンスだけじゃなくて、普段の事も気になってきて、彼女いるのかなぁって思ったり。ダンス見てるうち、ただの尊敬じゃなくて、恋愛感情だったんだって気付いて……」
スラスラでてくる自分に驚く。