私の中の眠れるワタシ
ある日。
セツナさんから
「蜜……。谷田の事だけど。」
と、話を切り出された。
「はい、何かわかりましたか??」
「うん……。やっぱり谷田、彼女いるらしいんだよね。」
申し訳なさそうにそう言う彼女は、私を心配しながら続けた。
「私にわかるの、ここまでだよ。蜜、大丈夫?」
当たり前だけど、傷つかない。だけど話の流れから、私は悲しく絶望したように、
「そんな……。じゃ、私あきらめた方がいいんですか。私、見込みもうないんですか……?」
と、尋ねた。
−−こういうところで、ダンスの表現力が磨かれるのだろうか??
自分に失笑した。
「やっぱり、一度自分で聞いてみたほうがいいと思うな。私にはなんとも言えないよ。ごめんね、蜜。」
と話し、俯いた。
私はもちろん、谷田さんに興味はなかったが、
「じゃ、私、お茶でもして聞いてみようかな……。
もしフラれたら、その時は、一緒に泣いてくれますか?」
とセツナさんを見た。
彼女はもちろんと答え、
「頑張って!結果教えてよ。彼女いるかどうか、誰なのか、わかったらきっとね。」
力強く私を励まし、応援した。