私の中の眠れるワタシ
だけど、やっぱり。
なんかおかしい。
私はずっとその事ばかり気になりはじめ、ソウタの話も頭に入らなくなっていた。
「お前、誰か好きな人いるのか?」
まただ。最近いつも聞く。
「いるわけないでしょ。毎日毎晩、ソウタといるのに、いつ他に誰か好きになれる暇あんのさ。」
私はタバコの箱に手を伸ばした。
「こんな事いうの嫌だけどさ……。俺、なんか寂しくて。」
いつも強気で、ケンカばかりうってくるソウタが、突然そんな事を言い出すので、私はつい爆笑してしまった。
「ちょっと、やだ〜!!どうしちゃったわけ?!
いよいよ、片思い末期ですな。」
ああ、そうだよ、片思いだよ。と。
ソウタは、否定しなかった。
「俺、ホントにこれ以上、どうなればいいんだ?って自分で笑えるよ。
付き合って、一緒に住んで、ほとんど毎日一緒に踊って。
思い通りにしたはずなのに……。なんか孤独。」
私はだんだん笑えなくなってきた。